消費者のトラブル

トラブルの概要

購入したのはハイリスクの金融商品で......: 高齢者の金融商品購入に関するトラブルです。金融業者からの勧誘で金融商品を購入した顧客ですが、短期間のうちに大幅な元本割れとなりました。購入したのはハイリスクの金融商品でした。顧客はひとり暮らしの75歳の男性で、貯蓄の大半をその金融商品の購入に充てていました。悩んだ末、帰省した長男に相談しました。長男は、新聞で金融ADRの記事を目にしており、その利用を勧めました。顧客は、仲裁センターに和解あっせんを申立てました。

和解あっせんの経過

仲裁センターは、東京三会の金融ADRの対象事件だったため金融ADRの事件として受け付けました。
消費者問題に詳しい弁護士と、金融業者の実務に詳しい弁護士が1名ずつあっせん人に選ばれました。

和解あっせんの期日には、顧客本人に長男も同行して出席しました。
顧客は、商品の仕組みが複雑すぎて理解できなかったが、担当者が強く勧めるので購入してしまったと主張しました。
金融業者は、資料をもとに金融商品の内容やリスクについて十分な説明を行っていると反論しました。しかし同時に、和解で円満に解決したいとの意向も示されました。

あっせん人は、顧客の年齢や商品のリスクなどを考慮して、元本割れの額の一部を金融業者が負担する和解案を示しました。双方ともその和解案に同意し、和解成立となりました。

金融ADR(PDFファイル)