集団的自衛権行使の容認及び国家安全保障基本法案の国会提出に反対する会長声明

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更新日:2013年07月19日

2013年(平成25年)7月19日
第二東京弁護士会会長 山岸 良太
13(声)第4号

 安倍首相は、本年6月7日午前の閣議で「国家安全保障会議(日本版NSC)」を創設するための関連法案を決定し、自民党の本年7月参議院選挙公約では、集団的自衛権の行使を明記した国家安全保障基本法の策定を掲げ、秋の臨時国会で成立させようとしている。また、同時に、「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(以下、「安保法制懇」という。)で集団的自衛権行使の憲法解釈の変更を求めている。
 これらの動きは、憲法第9条の理念に反し、解釈改憲により集団的自衛権行使を容認するものであり、立憲主義及び憲法尊重擁護義務に反し許されない。
 日弁連が第48回及び第51回人権擁護大会で指摘したとおり、戦争は最大の人権侵害・環境破壊であり、平和的生存権及び憲法第9条は極めて重要かつ先駆的な意義をもち、特に憲法第9条は集団的自衛権行使を禁止している。
 そして、政府見解も、自衛権については、第1に我が国に対する急迫不正の侵害(武力行使)があること、第2にこの攻撃を排除するため、他の適当な手段がないこと、第3に自衛権行使の方法が必要最小限度の実力行使にとどまること(昭和44年3月5日参議院予算委員会法制局長官答弁、昭和60年9月27日政府答弁書)を行使の要件としており、集団的自衛権を否定する見解は現在でも一貫して維持されている。
 ところが、自民党は議員立法で集団的自衛権行使を認める国家安全保障基本法案を国会に提出する予定であり、内閣法制局の審査すら受けずに、憲法違反の法律を成立させようとしている。
 これは、法の支配、立憲主義に対する重大な違背であり、放置できない暴挙である。
 また、国家安全保障基本法案自体も、「必要な秘密」を無限定に保護の対象とする秘密保護法の制定を予定しており、国民の知る権利や表現の自由を奪い国民主権をないがしろにするものであって、日本国憲法の基本原理と根本的に矛盾するものである。
 当会は、日本国憲法を解釈や法律によりなし崩し的に変更するこれらの行為に対し強く反対し、日本国憲法の恒久平和主義、基本的人権尊重原則、国民主権の基本原則を堅持して、法の支配の下に国政が運営されることを求めるものである。

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