安保法制採決から1年を迎え、改めて安保法制の適用・運用に反対し、廃止を求める会長談話

更新日:2016年09月21日

2016年(平成28年)9月21日
第二東京弁護士会 会長 早稲田 祐美子

 平和安全法制整備法及び国際平和支援法(以下併せて「安保法制」という。)が採決されてから、9月19日で1年を迎えた。
 安保法制は、集団的自衛権の行使を容認し、後方支援の拡大等により、自衛隊の海外での武力行使の危険性が極めて高いものであり、大多数の憲法学者、元内閣法制局長官、最高裁判所元判事および同元長官までが憲法違反との指摘をし、また多くの市民が国会前で抗議活動をする中で採決が強行されたものである。
 当会も、法案段階から、日本国憲法前文及び第9条に定める恒久平和主義および一内閣による閣議決定や法制定により実質的に改憲するものとして立憲主義に反することから反対の声明を発出してきた。
 しかるところ、政府は、安保法制への説明を尽くさないまま、適用・運用を進めようとしており、今般、南スーダンに国連平和維持活動(PKO)の部隊として派遣される自衛隊の交替部隊が、「駆けつけ警護」や「宿営地共同防護」の訓練を始めると表明した。
 南スーダンにおいては、政府と反政府勢力との間で戦闘が再燃し、PKO参加5原則の1つである「紛争当事者の停戦合意の成立」が崩れているとの懸念もあり、そのような状況で自衛隊が派遣され、自衛隊員が殺傷し、あるいは殺傷される事態が現実化しかねない。
 しかも、2013年に採決された、知る権利を侵害する恐れの高い秘密保護法と相俟って、国民に情報がないまま、自衛隊の海外派遣等が実施される危険性もある。そのような事態を避けるためにも、政府は、9月開会の臨時国会において、南スーダン情勢や自衛隊員の危険について十分に説明・審議すべきである。
 当会は、なし崩し的に憲法違反の安保法制が適用・運用されることは、立憲主義や恒久平和主義に対するより深刻な危機となることから、これに強く反対すると共に、引き続き市民とともに同法制の廃止を求めて取り組んでいく決意である。

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