イベントレポート

パリ弁護士会リーガルイヤー・セレモニーに参加いたしました

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更新日:2019年03月27日
公式式典が開催されたラ・コンシェルジュリ

2018年11月29日から12月1日まで、第二東京弁護士会国際委員会の池永朝昭委員長、金塚彩乃副委員長が、パリで開催されたパリ弁護士会リーガルイヤー・セレモニーに参加いたしました。

11月29日から12月1日まで3日間を通じて行われるパリ弁護士会リーガルイヤー「Rentree solennelle du Barreau de Paris」(※直訳すると「公式新年会」です。便宜上「リーガルイヤー」といたします。)には、司法大臣、最高裁裁判官、共和国検事正、政府の要職にある人物や外国の弁護士会の会長クラスが招待され、一連の行事を通じてビジョンを提示するという、弁護士間の「連帯」を重要視するパリ弁護士会にとって、対内的・対外的に極めて重要なイベントです。光栄なことに当弁護士会は毎年パリ弁護士会から招待を受けており、参加するのは2015年以来となります。

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パリ弁護士会会長Marie-Aimée Peyronのスピーチ
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弁論大会優勝者Joris Monin de Flaugergues弁護士のスピーチ

11月30日、ラ・コンシェルジュリにて開催された公式式典では、パリ弁護士会会長によるマクロン政権下で着手された「司法改革」に対する「正義」の立場からの強烈な反対意見表明や、200年以上の伝統有するパリ弁護士会弁論大会優勝者による、2017年11月のパリでのテロで殺害された享年26歳のValentin Ribet弁護士に敬意を表した感動的なスピーチなどが行われました。

公式式典後、パリ弁護士会館にて、公式ディナーが開催され、当弁護士会からは池永委員長、金塚副委員長が参加し、世界54か国の弁護士会会長と親睦を深めました。通常、会長代行での参加は認められてないところ、パリ弁護士会から当弁護士会に対して特別の計らいを受けました。

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世界54か国の弁護士会会長が参加した公式ディナーの様子
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12月1日、パリの裁判所の大広間において、ダンスパーティが開催され、外国の来賓者、パリ弁護士会会員、総勢約3000人が参加いたしました。本年はパリ弁護士会会員の参加費用が無料法律相談を行うための「連帯のバス」2台目の購入費用に充てられることから、ダンスパーティは、「連帯の夜」と命名されました。

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ピンク色に照らされた裁判所入口の様子
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裁判所大広間の様子
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パリ弁護士会会長、副会長との記念撮影会
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ダンスパーティ「連帯の夜」の様子
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連帯のバス

パリ弁護士会リーガルイヤーに参加したことにより、弁護士会と社会、弁護士会と政府、弁護士会と国際社会の関わりを体感し、かつ、パリ弁護士会の社会における圧倒的な存在感を実感し、当弁護士会の国際化及び我が国の弁護士会の在り方を検討するにあたり大変意義のあるものとなりました。
少なくとも13世紀から存在し、世界で最も古い弁護士会であるパリ弁護士会が、どのような取り組みを行い、社会的地位を築いてきたのかということを見分することは、当弁護士会の活動や在り方を問うにあたっても非常に重要なものでした。
また、パリ弁護士会が会長同士の交流の場を作ることに力を注いでいるため、通常の国際会議以上に、親密な距離間で親睦を深めました。さらに、参加を継続することによって、通常当弁護士会がつながりのないヨーロッパやロシア、アフリカの弁護士会の会長とも交流を行うことができるのも大変重要な意義があると感じられました。

パリ弁護士会と強いつながりのある当弁護士会は、2019年秋に、東京において、多数のパリ弁護士会会員の参加を得て、共同でのセミナー開催を計画しており、鋭意準備中ですので、ご期待ください。また、共同セミナー開催にご関心のある先生方の国際委員会への参加も大歓迎です。準備を通じてパリの弁護士たちと、また、当弁護士会国際委員会の中心メンバーと強いつながりができること、請け合いです。

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