裁判員制度の意義

裁判員制度の意義

必要とされているのは、みなさんの「常識」です

 裁判員制度が作られた理由(制度趣旨)は、「国民の司法参加」にあると言われています。
 「裁判内容に国民の健全な社会常識を反映する」
 ―これが裁判員制度の目的です。
 だから、自分の考えたことは裁判官にどんどん伝えればいいのです。裁判員にはそうした役割こそが求められています。

※ 司法制度改革審議会の意見書では、「一般の国民が、裁判の過程に参加し、裁判内容に国民の健全な社会常識がより反映されるようになることによって、国民の司法に対する理解・支持が深まり、司法はより強固な国民的基盤を得ることができるようになる。」と言われています。

刑事裁判手続がより分かりやすく

 裁判員裁判では、裁判員と裁判官が話し合いをして(これを「評議」といいます。)、結論を出すことになります。
 これまでの裁判は、捜査機関が作成した調書や、検察官や弁護人が作成した書面を中心に、裁判官が裁判官室で記録を読み込みながら、長期間かけて審理を行うスタイルでしたが、裁判員裁判では、法廷で分かりやすい用語を使った尋問と口頭での主張を中心にして比較的短期間で行う集中審理のスタイルへと変わっていくことになります。

「人を裁く」のではなく、検察官の証明が成功したかどうかを判断する

 「法律の専門家でもない自分に、人を裁くことなどできるのだろうか」
 「人を裁くなんて、心理的な負担が大きすぎて無理だ」
 ―もっともな懸念だと思います。
 裁判というと「人を裁く」という印象があるかもしれません。しかし、刑事裁判で判断の対象となるのは、検察官の証明が充分だったかどうかです。つまり「証拠に基づいて常識的に考えたときに、検察官の言い分を何の疑問もなく間違いないと確信できるかどうか」です。刑事事件には「無罪推定の原則」があります。検察官の言い分が、法廷に出てきた証拠を検討して間違いないというには疑問が残るなら無罪とすればいいのです。白黒の決着を迫られているわけではありません。ぎりぎりまで考え抜いてそれでも灰色と思うなら、無罪とすればいいのです。
 有罪となって刑の重さを決めるのも、1人で決めるのではありません。6名の裁判員と3名の裁判官がいろいろな視点から意見をだしあって十分に時間をかけて議論を深めていけば、よりよい結論に行きつくはずです。

わからないことは専門家が教えてくれます

 「審理の内容が理解できるだろうか」「議論に参加できるだろうか」
 ―これももっともな疑問だと思います。
 法律用語について分からない点は、裁判官が分かるように説明します。これまでに実施された模擬裁判などでも、法律解釈については現役裁判官が丁寧に説明してくれていました。
 また、法廷での検察官と弁護人のやりとりも、難しい用語はなるべく避け、情報量がいちどに集中しないように配慮したり、図などを利用するなど、裁判員の方が理解しやすい表現にするよう、工夫が積み重ねられています。

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