裁判員制度 用語解説

当ページは、日本弁護士連合会「法廷用語の日常語化に関するPT最終報告書」に基づき作成されています。
公判期日
(こうはんきじつ)

その事件の裁判のために法廷が開かれる日

起訴・起訴状・公訴事実
(きそ・きそじょう・こうそじじつ)
起訴
検察官が、ある人が罪を犯したと判断して、処罰を求めるために裁判所に訴えを起こすこと。
起訴状
検察官が起訴のために提出する書面。
公訴事実
検察官が裁判を求める事件の要点。裁判の初めに検察官が朗読する「起訴状」に書かれている。
黙秘権
(もくひけん)

自己の意思に反して話す必要はなく、話さないことをもって被告人の不利益に扱われることは一切ない権利

冒頭陳述
(ぼうとうちんじゅつ)

検察官や弁護人が証拠調べの最初に述べる事件のストーリー。

証拠
(しょうこ)

証拠 事実があったかどうかを判断するための材料になるもので、証人、鑑定人、書類や物などがあります。

実況見分・実況見分調書
(じっきょうけんぶん・じっきょうけんぶんちょうしょ)

警察官が事件に関係があると思う場所について、その状況を調べること。
調べた結果を記録した書類を実況見分調書という。

検証・検証調書
(けんしょう・けんしょうちょうしょ)
検証
裁判官の令状にもとづいて、警察官が事件に関係があると思う場所について、その状況を調べること。
検証調書
調べた結果を記録した書類を検証調書という。
検察官調書(検面調書)
(けんさつかんちょうしょ[けんめんちょうしょ])

検察官が、事件について、被疑者(容疑者)を取調べたり、被害者その他の関係者から事情を聞いたりして、その内容を書き記したもの。

員面調書
(いんめんちょうしょ)

警察官が、事件について、容疑者を取調べたり、被害者その他の関係者から事情を聞いたりして、その内容を書き記したもの。

証拠能力
(しょうこのうりょく)

法廷で証拠として採用し、取り調べることができること。

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違法収集証拠・違法収集証拠排除の法則
(いほうしゅうしゅうしょうこ・いほうしゅうしゅうしょうこはいじょのほうそく)
違法収集証拠
捜査官が違法な手段によって集めた証拠。広い意味では自白も含むが、通常は、捜索や押収によって集めた資料をいう。
違法収集証拠排除の法則
捜査官が違法な手段によって集めた証拠は、法廷で証拠として取調べてはいけないというルール。
自白・自白の任意性
(じはく・じはくのにんいせい)
自白
自分が犯したことについて自ら話すこと。
自白の任意性
脅かされたり、だまされたりすることなく、自らの意思で自白すること「任意性のない自白」は、証拠とすることができない。
伝聞法則・伝聞証拠・伝聞供述
(でんぶんほうそく・でんぶんしょうこ・でんぶんきょうじゅつ)
伝聞法則
誰かが法廷の外で話したことは、証拠にできないという規則。そのため、人が話したことを証拠にするためには、その人に法廷に来て、語ってもらうことが必要になる。
伝聞証拠
誰かが法廷の外で話したことが書面やビデオ、また聞きの証言など、間接的な方法で法廷に持ち出されるもの。伝聞法則によって、原則として証拠にはできない。
伝聞供述
証人が、法廷で他人から聞いた話を語ること。この証言は伝聞証拠となるから、相手方は異議を出すことができる。
弾劾証拠
(だんがいしょうこ)

ある供述が必ずしも信用できないことを示すための証拠。ただし、それ以外の目的で証拠としては使えない。

合意書面
(ごういしょめん)

証人が供述するであろう内容について、検察官と弁護人の推測が合致した内容を整理してまとめた書面。
これによって、法廷でその証人に対し、双方が同じ内容を尋問する必要がなくなる。

論告・求刑・弁論
(ろんこく・きゅうけい・べんろん)
論告
すべての審理が終わった後で、検察官が行う最終的な主張。
求刑
被告人に科すべき刑罰の種類・程度について検察官が意見を述べること。論告の最後に行われる。
合理的な疑問(合理的な疑い)
(ごうりてきなぎもん[ごうりてきなうたがい])

証拠に基づいて、皆さんの常識に照らして有罪であることに少しでも疑問があったら、有罪にはできません。そのような疑問が残っていたら、無罪にしなければなりません。

刑の量定
(けいのりょうてい)

有罪の被告人に科す刑罰の種類と重さを決めること。

刑の減軽
(けいのけいげん)

条文が定めているよりも、軽い刑を適用すること。「必要的減軽」の場合は、条文が定めているよりも、軽い刑を適用しなければならない。
「任意的減軽」の場合は、条文が定めているよりも、軽い刑を適用することができる。

情状・情状酌量
(じょうじょう・じょうじょうしゃくりょう)

被告人の有罪及び罪名が決まった上で、刑を決めるために考慮すべき具体的な事情。ただし、情状酌量の場合の「情状」は、被告人の有罪及び罪名が決まった上で、刑を決めるために考慮すべき被告人にとって有利な具体的事情。

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前科・前歴
(ぜんか・ぜんれき)
前科
以前に別の事件で刑罰の言い渡しを受け、その裁判が確定していること。
前歴
犯罪を行ったけれども、検察官が処罰の必要性が低いと判断したために、起訴されなかった経歴。少年非行の経歴も含む。
共同正犯・共謀共同正犯
(きょうどうせいはん・きょうぼうきょうどうせいはん)
共同正犯
2人以上で一緒になって犯罪を行った人たちを言う。犯罪行為の一部しかやっていない人でも、全部について責任を問われる。
共謀共同正犯
直接手を下していない人でも、犯罪の計画に加わって重要な役割を果たしていれば、共同正犯となることがある。
教唆犯
(きょうさはん)

他人をそそのかして犯罪を行なわせた人。

従犯
(じゅうはん)

他人の犯罪を補助した人。自ら犯罪を行った場合よりも、軽い刑を適用しなければならない。

故意・確定的故意(殺意)・未必の故意(殺意)・認識ある過失
(こい・かくていてきこい[さつい]・みひつのこい[さつい]・にんしきあるかしつ)
故意
犯罪を行う意思
確定的殺意
殺そうと思って、・・・した
未必の殺意
必ず殺してやろうと思ったわけではないが、死んでしまうならそれも仕方がないと思って、・・・した
認識ある過失
死んでもかまわないと思ったわけではないけれども、危険を知りながら・・・した
正当防衛・過剰防衛
(せいとうぼうえい・かじょうぼうえい)
正当防衛
危害を加えてきた相手に対して、自分の身体や財産を守るために、その場でやむをえず反撃すること。(まわりの人間を守るために行う場合も含む)
過剰防衛
危害を加えてきた相手に対して、自分の身体や財産を守るために、その場でやむをえず反撃したが、その程度が行き過ぎたもの。
緊急避難・過剰非難
(きんきゅうひなん・かじょうひなん)
緊急避難
自分やまわりにいる他人の身体や財産に迫ってきた危険を避けるために、やむをえず第三者に対してした加害行為で、その行為によって生じた害が、避けようとした害の程度を超えず、かつ、その加害行為をするより他に方法がなかった場合。
過剰避難
自分やまわりにいる他人の身体や財産に迫ってきた危険を避けるために、やむをえず第三者に対してした加害行為だが、その行為によって生じた害が、避けようとした害の程度を超えてしまったか、または、その加害行為をする以外に危険を避ける方法があった場合。
責任能力
(せきにんのうりょく)

犯行当時の精神状態が、自分の行動に責任を負えるようなものであったこと。

心神喪失・心神耗弱
(しんしんそうしつ・しんしんこうじゃく)
心神喪失
精神の障害により、やってよいこととやってはいけないことを判断し、またはやってはいけない行為を抑えることが、全くできない状態。
なお、「精神の障害」というのは、病気などの長期的な障害だけでなく、薬物や飲酒などによる妄想などの一時的な障害も含む。
既遂・未遂・中止未遂(中止犯)
(きすい・みすい・ちゅうしみすい[ちゅうしはん])
既遂
ある犯罪行為にとりかかり、その結果を生じさせたこと。
未遂
ある犯罪行為にとりかかったけれども、その結果が生じるに至らなかったこと。
中止未遂(中止犯)
犯罪行為にとりかかったけれども、自分の意思で途中でやめたため未遂に終わったこと。
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