会長声明

2003/12/24

安田好弘会員に対する無罪判決に関する会長声明

2003年(平成15年)12月24日
第二東京弁護士会  会 長 尾 崎 純 理 

 本日、東京地方裁判所は、強制執行妨害の嫌疑で起訴されていた安田好弘弁護士に対し無罪判決を言い渡した。安田弁護士は、当初から無実を強く主張していたのであって、安田弁護士が無罪判決を勝ち取られたことにつき、安田弁護士をはじめ、弁護団のご努力に深く敬意を表するものである。
 この事件で安田弁護士は、10ヶ月にも及ぶ勾留を強いられている。また東京地方裁判所の判決には、検察官の供述調書の作成経緯やその内容からは、捜査官の強引な誘導があったことが強くうかがわれるとの指摘や、検察官の態度についてアンフェアとの評価もなされている。
 当会は、検察側に対し、控訴を断念し、東京地裁判決を確定するよう強く求めるものである。
 またこの判決により、わが国の刑事手続きには、重要な問題点のあることが改めて浮き彫りにされたと言うべきである。取調過程の可視化、証拠の全面的開示、早期の保釈など、刑事手続きの抜本的な改革が必要であり、当会としては、全力をあげて取り組む所存である。

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