Q & A

弁護士さんに質問をしたい!
そんなみなさんからの質問に弁護士さんが答えました。
下にある質問をおすと、質問に対する弁護士さんの回答が見られます。

弁護士の仕事について知りたい!

弁護士の仕事は、裁判のときに弁護するだけじゃなくて、さまざまな仕事があると聞きましたが、どのような仕事があるのですか?
弁護士は、裁判だけでなく、裁判所やそれ以外の機関を利用して話し合いの手続きを行ったり、それら外部の機関を利用せずに相手と直接話し合いを行ったり、その争いの解決にもっとも適当だと思うあらゆる解決方法をとります。
また、争いが現に起こっていない場合に、将来起こるかもしれない争いに備え、契約書(けいやくしょ)を備えたり、争いにたえるだけの会社の組織作りにかかわったりするなどすることも弁護士の大事な仕事の1つです。
さらに、みなさんにとってより良い社会を実現するために、学校に行って法教育の授業をするといったはば広い活動もしています。
弁護士には専門分野があるのですか?
弁護士の仕事の中にも、行政事件、労働事件、知的財産事件、建築ふん争事件、医りょう事件、交通事故や刑事(けいじ)事件など、さまざまな専門領域があります。
また、これら典型的な専門領域だけでなく、近年めざましい成長をとげているインターネット分野や宇宙開発分野など、新たな専門領域も生まれています。
弁護士の仕事は、争いが予想される領域のすべてで必要とされるので、社会や経済の発展にともなって拡大する可能性を持っています。
もっとも、これら専門領域について、「専門家」を認定する制度はありません。
弁護士は、さまざまな領域をはば広く取りあつかうこともできますし、特定の領域だけを特化して取りあつかうこともできます。
ただし、特定の領域に特化して仕事をするためにも、特定の法律だけを知っていれば足りるというものではありません。特定の領域を形作る人やものやかん境すべてに関わる争いに対応する必要から、結局、さまざまな法律知識や経験を身につけなければ特定領域にかかわる事件を正しく解決できないのです。
なお、特定の業務については、弁護士会の研修を受けるなどして名ぼに登録されていないと事件を受けられない場合があります。
弁護士には法律事務所で働く以外にどのような働き方があるのでしょうか?
いっぱんにイメージされる弁護士の働き方としては、弁護士事務所に勤める働き方が多いかもしれません。
しかし、弁護士は、弁護士事務所に所属しなくても、個人の名前で仕事ができますので、独立して仕事をしたり、弁護士を雇って弁護士事務所を経営して仕事をしたりすることもあります。
また、近年では、会社やそれ以外の民間の団体に所属したり、省庁や地方自治体に所属したりして仕事をする弁護士も増えています。
弁護士の仕事に休みはあるのですか?
基本的には、自分の判断で好きなときに休んだり、勤務時間を調整したりできます。
もちろん、いらい者からの急なお願いで、休みの日や深夜まで仕事をすることもありますが、そのような仕事のしかたもふくめ、弁護士は基本的に自由な働き方をしています。
弁護士に引退はありますか?
引退はありません。
実際に、多くのベテラン弁護士が、第一線で活やくしています。
どのような人が弁護士に向いていますか?
弁護士の仕事は、いらい者のために法的手続をとり、また法律事務を処理する仕事です。
いらい者も、事件も、非常にさまざまですから、単純に向き不向きを判断することはできません。
ただし、弁護士の仕事は、いらい者の話や証拠(しょうこ)から冷静に事実を見極め、その事実に法律を適用して得られる結果をたよりに、いらい者の希望にそった解決に近づけるよう、証拠を収集したり、事件の相手方や関係者と調整をしたりするものです。
その点で、共通して弁護士に求められるのは、分せき力や論理的にものごとを考えられる力だと言えるかもしれません。
女の人でも活やくできますか?
これまで説明してきたとおり、弁護士の仕事は、弁護士個人にあたえられている裁量のはばが広い、自立した仕事です。
ですから、自分の人生設計に合った働き方を自分で自由に決めることができます。 したがって、弁護士は、男女問わずに活やくできる仕事だと言えます。
それに、弁護士会や法律事務所などでも、出産や育児による弁護士の負担を軽減する制度が導入され始めています。
第二東京弁護士会でも、出産し、または出産を予定している会員の会費(登録料)をめん除したり、弁護士会の活動に参加する際に保育サービスを利用した際の費用を弁護士会が負担したりして、積極的に会員の業務を後おししています。
どうして弁護士になったのですか?
現在弁護士として活やくしている人の中でも、その動機はさまざまです。
ほんの一例ですが、現役弁護士に動機を聞いてみたので、参考にしてみてください。

【弁護士経験5年以内 女性 弁護士事務所勤務】
困っている人の役に立ちたいと思い、弁護士を志しました。
大学卒業後、弁護士の近くで仕事をする機会があり、弁護士をサポートする形でいらい者のために仕事をしていました。しかし、サポートできることは限界があり、資格があることの意義を強く感じました。 また、大学では心理学を学びカウンセラーを目指していたので、私であれば、いらい者の法的なサポートだけではなく、心理的サポートも出来るのではないかと思いました。
そこで、一念発起して、ロースクールに入学し、今に至ります。

【弁護士経験10年以上20年未満 女性 弁護士事務所経営】
人と直接関わる仕事がしたかったためです。また、中学生のころに見たテレビドラマのえいきょうもあるかもしれません(笑)。

【弁護士経験20年以上 男性 弁護士事務所経営】
裁判官になることを目指して司法試験を受け、司法修習をしていましたが、修習先(札幌(さっぽろ))から友人の結こん式に出席するために上京したときに、ちょうど事務所訪問を受け付けていた事務所があり、その事務所の弁護士らの話を聞いて、弁護士業も面白そうだと考えたため弁護士になりました。
弁護士の仕事をしていて感じた喜びを教えてください。
弁護士の働きかたもさまざまですので、弁護士としての喜びもさまざまです。
ほんの一例ですが、現役弁護士に弁護士の仕事をしていて感じた喜びを簡単に答えてもらいましたので、参考にしてみてください。

【弁護士経験5年以内 女性 弁護士事務所勤務】
いらい者のみならずその関係者もお礼の言葉をくださるので、そのときは嬉しく思います。
また事務局などサポートしてくれる方たちからもお礼の言葉をもらうことがあり、そのときも役に立てたのだと思い嬉しく感じます。
個人的なことですが、親族の困りごとについてもサポートする機会があり、そのときも「○○(私)が弁護士でよかった」と言ってもらえて嬉しかったです。
事件の結果を出すことももちろんですが、このような小さなことが喜びであり、次への活力となります。

【弁護士経験10年以上20年未満 女性 弁護士事務所経営】
弁護士に相談したりいらいしたりすることになった方は、人生の節目にいて辛い思いをしていることが多いのですが、トラブルになっていることは弁護士である私に任せてもらい、別の面(病気の治療や仕事の昇進など)で前向きに頑張ってもらえたときは、いらい者と重荷を一緒に背負った同士のような関係となり、うれしい気持ちでいっぱいになります。

【弁護士経験20年以上 男性 弁護士事務所経営】
いらい者から「安心しました」「ありがとうございました」との言葉をいただいたときに喜びを感じます。また、相手方に大手事務所の弁護士が複数名でついているような案件で、いらい者の満足のいく結果を出すことができたときや、一審(いっしん)で敗訴(はいそ)した事案を受任して控訴審(こうそしん)で逆転できたときに喜びを感じます。
弁護士はどこが大変ですか?
弁護士の働きかたもさまざまですので、弁護士としての苦労もさまざまです。
ほんの一例ですが、現役弁護士に弁護士の仕事の大変さを簡単に答えてもらいましたので、参考にしてみてください。

【弁護士経験5年以内 女性 弁護士事務所勤務】
全てのことで責任をともなうので、そういう意味では弁護士の仕事は大変です。場合によっては、夜おそくまで、はたまた土日でも仕事をすることもあります。夢に出てくることもあります。
ただ、一方で、それだけの仕事を自分の頭で考えて行動することができるので、とてもやりがいや達成感があります。好きで仕事をしているので、大変だけれど苦にはなりません。

【弁護士経験10年以上20年未満 女性 弁護士事務所経営】
弁護士にいらいすることが必要なトラブルをかかえている事件の当事者は、いらい者も相手方も精神的に不安定になっておられることがあり、必要以上に落ちこんでしまったり、こうげき的になってしまわれる場合があるので、対応に苦りょすることがあります。

【弁護士経験20年以上 男性 弁護士事務所経営】
いらい者の満足を得ることが最も大きな目的なのですが、社会正義に反するような対応はできませんので、自らの正義感との板ばさみになった際には大変だと感じます。
また、業務の完成度には際限がないため、どれだけ時間と労力をかけても、まだ足りないのではないか、まだ検討・工夫すべきことがあるのではないかと思いなやんでしまうことが多いことも大変です。
弁護士の仕事は派手なように見えて、その根幹となる部分は、非常に地味なものです。
事実関係を明らかにするために資料等を検討しますが、資料がないことも多いですし、その事実を法律に適用するとどうなるか、ということも、過去に例のないことも少なくないですので、やはり、非常に頭を使います。
弁護士はなぜ悪い人の味方をするのですか。
まず、みなさんの言う「悪い人」とはどういう人でしょうか。
逮捕(たいほ)されたり、裁判にかけられたりした人のことでしょうか。弁護士は事件の犯人と疑われて逮捕された人や裁判にかけられた人の味方をしますが、その人が本当に犯人かどうかは、裁判によって初めて決定されます。
まだ逮捕されているだけの人や裁判中の人は犯人と決まっているわけではありません。実際、逮捕をされたり、裁判になったりした人で、無罪になった人はたくさんいます。そういった、実際は無実なのに逮捕されたりしてしまった人の味方をする人がいなければ、無実の人が無実の罪で刑罰(けいばつ)を受けてしまうことになります(これを「えん罪」といいます)。こういったことを防ぐために、弁護士は逮捕された人や裁判にかけられた人の味方をします。

では、一見して犯罪をしたことが明らかな人には、裁判で言いたいことを言う機会をあたえずに処ばつしてしまって良いのでしょうか?そうではありません。犯罪をした人にも犯罪をしてしまった理由や言い分、裁判官に伝えたい思いがあります。そういった人たちの言いたいことをちゃんと裁判官に伝えるためにも、法律の専門知識を持っている弁護士が、その人の権利を守りながら、その人が言いたいことを言えるための手続きをとったり、言いたいことを法律的に整理して代弁したりすることが必要です。そのような過程を経て判決を受けたのでなければ、そもそも適正で有効な判断とは言えませんし、犯罪をした人も、ひ害者も納得した結果とはなりません。

つまり、弁護士は、犯罪をしたと疑われている人の個人の利益を守ることはもちろん、裁判という制度が例外なく適正に運用されることを確保するために、裁判手続にかかわっていることになります。
弁護士と検察官のちがいは何ですか。
検察官は、ある犯罪が起こったと思われるときに、捜査(そうさ)をして罪を犯したと考える人を見つけ、その人を裁判にかけます。その裁判で、検察官は、その人が本当に犯罪をしていることやその人に対してどれだけの刑罰(けいばつ)を課すことが適切であるかを証明しようとします。
一方で、弁護士は、検察官から罪を犯したと言われている人の言い分を聞いたうえで、裁判官に対し、その人が犯人でないことを主張したり、仮に犯人であったとしてももっと軽い刑(けい)が適切であることを主張したりする人です。

弁護士になるには

どのような人が弁護士に向いていますか?
弁護士の仕事を一言で表すと「困っている人を法律を使って助ける」というものです。
ただ、社会の中では色々な人が生活をしており、困っていることも色々な種類があります。刑事(けいじ)事件、お金のトラブル、人との関係、会社の問題など色々なものがあります。また、今まさに困っている人もいれば、今後トラブルに合わないようにあらかじめ準備をして困らないようにしておきたいと考えている人います。
このように、弁護士は困っている人を、法律を使って助けることが仕事です。そして、法律は社会の色々な場面で登場します。そのため、弁護士の仕事はいろいろな種類があり、とてもはば広いものです。
そのため、弁護士に向いている人を一言で表すことはできません。社会の中で困っている人の役に立ちたいと思う人であれば、どのような人でも弁護士に向いていると言えます。
司法試験を受けるときは法律をすべて覚えていたほうがいいのですか?
司法試験の試験会場では、六法全書が貸与(たいよ)されるので、すべての法律を覚えている必要はありませんが、試験の時間には限りがあるので、どの法律の、どのか所に、どのような内容の条文があるかは、大まかには覚えておく必要はあります。ただ、主要な法律の主要な条文については、普段(ふだん)から勉強しているうちに、自然と覚えてきます。
外国人でも弁護士になることはできますか?
外国人でも弁護士になることはできます。実際に多くの外国せきの弁護士が日本で活やくしています。
障がいがあっても弁護士になることができますか?
障がいがあるからといって弁護士になれないということはありません。実際に、障がいのある人で弁護士として活やくしている人は何人もいます。
弁護士になるためには大体毎日どのくらい勉強しなければいけないのですか?
勉強時間よりも、どのような勉強をするかが重要です。
司法試験に合格した人の中には、1日あたり12時間以上勉強をした人もいますし、短時間の勉強で合格した人もいます。また、毎日働きながら、仕事の合間に勉強をして合格した人もいます。このように、司法試験に合格した人の間でも1日の勉強時間は人それぞれです。
司法試験に受かるためには勉強をしなければなりませんが、勉強をする際に重要なのは1日何時間勉強するかではなく、どれだけ集中して勉強をできるかです。集中をして勉強をすれば短時間でも多くのことを学べます。集中して勉強をするということを意識してみてください。
司法試験はだれでも受けられるのですか?受験回数に制限はありますか?(試験制度の説明)
司法試験を受けるためには「受験資格」が必要です。
そして、その受験資格を得るには「法科大学院を修了(しゅうりょう)する」か「予備試験に合格する」しなければなりません。

法科大学院に入学するためには、それぞれの法科大学院が実施(じっし)している入学試験に合格する必要があります。この入学試験を受ける際にも、各法科大学院の出願資格を満たしている必要があります。
出願資格は各法科大学院によってちがい、大学を出ていない人でも受験資格が認められることもありますが、大学を出ている人であれば出願資格を満たすことが多いと思われます。

そして、法科大学院では法律をある程度勉強した人を対象とする既習(きしゅう)コース(2年間)と法律を勉強したことがない人を対象とする未習コース(3年間)があることが多いです。そのため、法律を学んだことがないけど、弁護士になりたいと思う人でも法科大学院に入学することができます。そして、法科大学院を修了すれば司法試験の受験を得ることができます。

次に予備試験を受けるという方法があります。予備試験に合格した人は、法科大学院を修了した場合と同じように、司法試験の受験資格を得ることができます。予備試験の受験には年れいや学歴等の資格制限はなく、大学を出ていなくても受験をすることができます。

このように、司法試験の受験資格を得た場合、受験資格取得後5年間の間、司法試験を受けることができます。
私はいま小学6年生ですが、将来、弁護士になりたいです。弁護士になるために今から心がけられることはなんでしょうか?
弁護士の仕事は困っている人を助けるというものです。
そのため、なぜその人が困っているのかを理解することが重要になります。そのうえで、弁護士は困っている人を助けるために、法律を使ってわかりやすく説明をすることも重要になります。
そのため、弁護士になるためには、困っている人の気持ちを思いやる力や、人にわかりやすく物事を説明する力をつけることが重要です。
そのためには、家族や友達、学校の先生や近所の人たちなど、多くの人とふれ合い、いろいろ話をしたり、一しょに遊んだり、いろいろな経験をともにすることがとても大事です。このようにして人の気持ちを思いやる力や人にわかりやすく説明する力をみがいておけば、将来、弁護士になるときに役に立つと思います。
私は今高校生なのですがどうしても弁護士になりたいです。どんな勉強をしたらよいですか?
高校生の場合、文系・理系の選たくが気になると思います。弁護士の中では法学部の出身の人が多いですが、法学部以外の文系から弁護士になる人もいますし、理系の大学などを出た後に弁護士になる人もいます。
弁護士の仕事は、法律の知識だけでなく、経済の知識、理系の知識などを必要とされることもあります。また、海外の人や会社との事件をあつかう場合には、英語などの外国語を使用することもあります。このように、弁護士になるためには、法律の知識は必須(ひっす)ですが、それだけで足りるというものではありません。
そのため、高校生のときには、授業で受ける国語、英語、数学、社会科、理科、音楽などの科目もまんべんなく勉強しておくことが将来弁護士になったときに役に立ちます。

また、弁護士は困っている人を助ける仕事ですので、人とのかかわりもとても重要になります。学校生活を通じて、いろいろな人と交流することも将来弁護士になったときに役に立ちます。

弁護士の服装など

弁護士になったら、裁判をする時の服装に決まりはありますか?
法廷(ほうてい)に行くときに着ていかなければならない服装に特に決まりがあるわけではありませんが、スーツやジャケットを着ていく人が多いと思います。また、夏場ではクールビズで上着を着ない場合もあります。
なお、裁判官は法廷では、法服という黒い上着を着用します。
弁護士のバッジの裏には、なにが書いてあるんですか?
弁護士バッジの裏には、「日本辯護士連合會員章 純銀 造幣局製」という文字のほか、弁護士のそれぞれの登録番号が刻印されています。登録番号は一人一人ちがうので、弁護士バッジは同じものは2つと存在しません。
また、弁護士バッジをふん失して再交付された場合には、「再1」や「再2」という文字が入り、再交付であることがわかるようになっています。
「純銀」という文字について、「金色なのに?」と思われる人もいるかもしれませんが、銀に金メッキがほどこされているため、「純銀」と書かれています。なお、純金製のバッジを選ぶ人もおり、その場合は「純金」の文字になります。
弁護士のバッジにはどんな意味があるの?
弁護士バッジは、ひまわりをベースにしてデザインされており、中央には天びんがえがかれています。ひまわりには、太陽に向かって強くさくことから、自由と正義を意味しており、天びんは公正や平等を表しています。
また、弁護士バッジは弁護士にならなければもらえません(と言っても、正しくは借りているものになります)。そのため、弁護士の身分証の役割にもなっています。
弁護士のバッジは仕事中いつも着けていなければいけないの?
かつては弁護士バッジは着用していなければいけないとされていましたが、現在はけい帯していればよく、常に着用している必要はなくなりました。
また、弁護士バッジに代え、弁護士の身分証明書の発行を受けてこれをけい帯することでもよいこととされるようになりましたので、弁護士バッジ自体を持ち歩かない弁護士も増えています。

その他

法令とはなんですか?
「法律」と「命令」のことをいいます。
国会が定める決まりごとを「法律」、国の行政機関が定める決まりごとを「命令」といい、これらをあわせて「法令」と呼んでいます(このほかに、地方公共団体が定める「条例」や「規則」などもあり、これらをふくめて法令と呼ぶこともあります)。
たとえば、「学校教育法」は、国会が定める決まりごとなので「法律」です。法律で定めきれなかった細かい内容は、内閣が定める「学校教育法施行(しこう)令」や文部科学省が定める「学校教育法施行(しこう)規則」で定められていて、これらは国の行政機関が定める決まりごとなので「命令」にあたります。
つまり、「法令を守らなければならない」という場合、こういった決まりごとを全部ひっくるめて守らないといけませんよということを意味しています。
今とても困ったことがあって、自分ではどうしていいかわかりません。弁護士さんに相談したいのですが、どうしたらいいですか?
ここに電話をかければ、弁護士と話すことができます。
名前を名乗らなくてもよいので、安心して相談してください。

子どもの悩み(なやみ)ごと相談
TEL:03-3581-1885
受付時間:毎週火・木・金曜日の午後3時~7時
・いじめ(学校でいじめられています)
・たいばつ(先生になぐられました)
・児童ぎゃくたい(保護者にたたかれたり、ひどいことを言われたりしています、ごはんをもらえません)
・少年事件(警察につかまってしまいました、家庭裁判所に呼び出されました)
・学校の問題(退学させられそうです、先生とトラブルになっています)
・家族の問題(両親が離婚(りこん)しそうです、私も自分の意見を言いたいです)
などをふくめて、さまざまな相談ができます。
何も相談したいことはないけど、弁護士の話を聞いてみたいのですが、話を聞くことはできるのですか?
できます。
第二東京弁護士会では、裁判傍聴(ぼうちょう)と弁護士会館の見学会を行っています。
裁判傍聴では、東京地方裁判所で行われている裁判(主に刑事(けいじ)裁判)を弁護士といっしょに傍聴し、その後、弁護士がみなさんのご質問などにお答えします。
月曜から金曜までの午前の部(午前9時~12時)と午後の部(12時~15時)があり、1グループ5人以上20名以内で行っています。
(参考:https://niben.jp/service/jichitai-kyoiku/education/saiban.html
ただし、中学生以上が対象ですので、小学生の場合、日本弁護士連合会が行っている社会科見学をお申込みください。

弁護士会館の見学会では、弁護士会館内で、弁護士の仕事をしょうかいするDVDを見ていただき、弁護士が解説します(所要時間は1時間程度で、小学生も可です)。
月曜から金曜までの10時から17時まで、1グループ5名以上20名以内で行っています。
(参考:https://niben.jp/service/jichitai-kyoiku/kengaku.html
どちらについても、お気軽に、お友達をさそってお申こみください。

また、例年、法的なものの見方や考え方を身に着けてもらうため、小中高校生を対象としてジュニアロースクールを開さいしています。こちらでは、お昼の時間などを通じて自由に弁護士との交流も楽しんでいただけます。
申込が定員を超えた場合にはご希望いただいても参加できない場合がありますが、弁護士と気軽に話ができる絶好のチャンスなので、ホームぺージのこう新を見のがさないようにしてください。
(参考:https://niben.jp/service/event/law/
法律は、全部でいくつありますか?
「法律」そのものの数は、1960弱ですが、これに「政令」や「省令」なども合わせた「法令」の数は、8200以上になります。
総務省の法令データ提供システムにけいさいされている法令の数は、令和2年1月1日時点で、
憲法・法律1959
政令・勅令(ちょくれい)2218
府令・省令・閣令・規則4088
となっています。
この中には正式にはい止の手続をとっていない古い法律などもふくまれているようですが、それにしても、たくさんありますね。
弁護士は、男の人と女の人、どちらが多いですか?
男の人の方が多いです。2015年の統計では、弁護士の総数は、36,415人、そのうち男の人が29,797人、女の人が6,618人ですので、女の人の割合は18.2%となっています。
しかし、例えば、2000年のころは、女の人の割合は10%もありませんでしたので、だんだんと女の人の弁護士も増えてきています。
弁護士の仕事は、男の人、女の人で有利・不利、向き・不向きはありますか?
ありません。
弁護士の仕事はいろんなスタイルがあります。例えば人と話すことが好きな人、本を読んで検討をするのが好きな人、細かい事実をもれなくチェックできる人、問題解決の大きな全体像を作るのが得意な人というように、それぞれの人の性格や能力に応じて仕事をすることができます。
家族・親族に弁護士はいないのですが弁護士になれますか。また、弁護士になったあと、うまくやっていけるでしょうか?
弁護士になるには試験に合格しなければなりませんので、弁護士の子や孫であるからといってなれるわけではありません。ただ、両親や祖父母など、近親者に弁護士がいると、将来の職業の選たくしとして弁護士を考える人も多く、その結果として、いわゆる二世、三世の弁護士もいます。
弁護士になるとお金持ちになれますか?
いっぱん的に弁護士はゆう福であるというイメージがありますが、お金持ちになれるかどうかは、その人次第です。ただ、お金持ちになりたいから弁護士を目指すということはおすすめできません。
弁護士の仕事は、いらい者から相談を受け、事実に基づき、法律に則って、社会正義に適うように問題を解決することですが、専門的な知識・経験も必要な仕事を一所けん命にした結果としてそれに見合った報しゅうをいただきますので、いっぱん的には高収入なのかもしれません。
(参考「近年の弁護士の実勢について」(『弁護士白書』2018年版 日本弁護士連合会)

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