京都弁護士会所属会員に対する傷害事件に対する会長声明

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更新日:2013年10月31日
2013年(平成25年)10月31日
第二東京弁護士会会長 山岸 良太
13(声)第10号

 2013年(平成25年)8月8日、京都弁護士会所属会員である彦惣弘弁護士が、京都市上京区の路上で、男に襲撃され加療約2か月の重症を負うという事件が発生した。男は、殺人未遂罪の被疑事実で現行犯逮捕されたが、同月30日、傷害罪の公訴事実で京都地方裁判所に起訴され、今月7日に第1回公判期日が開かれたところである。
 公判の中で既に明らかになっているところによれば、男は、約5年前に同弁護士に離婚調停事件などを委任していた元依頼者であり、同弁護士の弁護士業務に関連した逆恨みから本件犯行に及んでいるが、このような犯行は、基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命とする弁護士に対して、理不尽にも暴力により攻撃を加えるものであり、弁護士制度自体そのもの存立を揺るがすものであって、断じて許すことはできない。
 2010年(平成22年)6月2日には横浜で前野義弘弁護士が、同年11月4日には秋田で津谷裕貴弁護士が、弁護士業務に関連して殺害されるという痛ましい事件が連続して発生している。本件も、一歩間違えればこのような悲劇になりかねなかったものである。
 当弁護士会は、このような理不尽で卑劣な暴力による弁護士業務への妨害行為に対して、断固として抗議し、妨害行為に対する取り組みを更に強化していく決意を示すとともに、今後とも弁護士に対する攻撃や妨害に決してひるむことなく、一致団結して弁護士の使命と役割を果たしていくことを誓うものである。
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