第二東京弁護士会のご案内

会長あいさつ(2020年1月)

第二東京弁護士会会長 関谷文隆 明けましておめでとうございます。

昨年は、平成から令和への御代替わりの年として記憶に残る1年となりました。その一方では九州北部豪雨や台風15号、19号などの自然災害が相次ぎ、首里城の焼失も全国が衝撃を受けました。被害に遭われた皆さま方には心よりお見舞い申し上げます。

国内に目を向ければ、20年以上続くデフレ不況の中で消費税増税が行われ、その弊害は実質賃金の低迷や更なる景気後退となって表れ、人々の暮らしに悪影響を及ぼしています。財政規律を墨守する余り、政治の要諦である経世済民が軽んじられた結果なのではないでしょうか。今年夏のオリンピックが、昭和のあのときのように、日本で生きる全ての人々にとって、明るい未来の記念碑となることを祈るばかりです。

わが国を巡る国際情勢については、ここ数年、弱肉強食のグローバリズムの反動からか、利己的で不寛容な精神に基づくポピュリズムや、過激なナショナリズムが台頭し、アメリカ、中国、欧州が、それぞれに深い悩みの中に埋没しつつあります。隣国政府との関係についても、依然として芳しくない報道が続いています。日本国憲法にも謳われる国際協調主義が後退している中、私たちはどのような対応をすべきか、よく考える必要があります。

さて日弁連は、昨年の70周年から次の時代に踏み出しましたが、これまでも、日々刻々と変わる社会から生起する様々な人権侵害や紛争の解決に積極的に関わり、社会秩序の維持と法律制度の改善に努力して参りました。また、市民の皆さまが幸せな生活を送れるよう、公平で公正な社会を実現するために、法の支配を社会の隅々に行き渡らせることも弁護士の大切な使命です。
私ども第二東京弁護士会は、これらの使命を果たすべく、伝統の先進性と風通しのよい気風、そして約6,000名の規模と、女性会員、若手会員、組織内弁護士などの多様性を活かして、社会の期待に応えるための活動をしております。

ここで昨年1年間における二弁の活動の一端をご紹介いたします。
二弁は超高齢社会における諸問題に対応するため、成年後見制度開始前から、全国に先駆けて高齢者・障害者の権利擁護のためのサービス「ゆとり~な」を展開しており、3年前からは弁護士会として初めて、安心のシニアライフを送るための「ホームロイヤー」(かかりつけ弁護士)制度を正式運用していますが、昨年5月には三井住友信託銀行と「ホームロイヤー紹介制度利用協定」を締結し、同制度の利用促進を図っています。
法律相談に関しては、当弁護士会の法律相談予約サイト「弁護士アポ」をリニューアルし、弁護士を選んで予約する際に弁護士の取扱分野や、相談者の希望日時からも検索できるようになりました。特定分野に関しては、養育費・児童扶養手当に関する電話相談、インターネットトラブル法律相談の開始、女性の法律問題に詳しい弁護士と経験豊富な女性相談員によるDVやストーカーなど女性に対する暴力や離婚に関する諸問題、セクハラ・マタハラなど職場における問題についての電話相談を行いました。
また、大規模自然災害による被害に関しては、発生直後から日弁連等と連携して被災者のための相談体制を整え、日々活動しています。また東京三会その他専門職と連携して設立した災害復興まちづくり支援機構においては、シンポジウムや研究会を通じて、災害への備えと被災者支援体制構築のための研鑽を重ねています。
立憲主義や民主主義に関する活動としては、日弁連、関弁連、東京三会共催により「安全保障関連法廃止に向けた街頭宣伝行動」を、ここ数年継続して毎月行ってきたところ、関弁連からはその地道な活動を評価されて表彰されました。
国際交流も活発に行われており、ソウル地方弁護士会との交流会は30周年を数え、台北律師公会との交流会も9回目となりました。これらの恒例行事に加え、昨年春にはシンガポール弁護士会との間で、中小企業の国際取引や海外進出を支援するための弁護士相互紹介制度を開始し、秋には世界最古の歴史を誇るパリ弁護士会との間で国際セミナーを共同開催し、死刑制度、企業犯罪弁護その他幅広い分野に関し、両国弁護士による活発な議論が交わされました。

私たち第二東京弁護士会は、これからも身近で頼りがいのある司法の担い手として、これまで取り組んできたこと、そして今後取り組むべき新たな課題に対して、誠実に向き合い、民主社会の担い手である市民の皆さまや日本経済を支える企業の皆さまのお役に立ちたいと考えています。

本年も皆さまにとってより良い年となりますよう、祈念申し上げますと共に、第二東京弁護士会へのアクセスを心よりお待ちいたしております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

第二東京弁護士会会長 関谷文隆

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