友好協定先のパリ弁護士会を訪問しました
パリ弁護士会会長室にて 左から、Brugerolle国際担当理事、金塚副委員長、池永委員長、 Peyron会長、金川副委員長、Navacelle国際担当 |
第二東京弁護士会とパリ弁護士会は、2013年12月に友好協定を締結しましたが、これまであまり実質的な交流はありませんでした。今回、両会の関係をより発展させる目的で、2018年7月13日、当弁護士会国際委員会の池永朝昭委員長、金塚彩乃副委員長(パリチーム長)、金川創副委員長の3名がパリ司法宮の中に所在するパリ弁護士会を訪問し、同会会長室において、Marie-Aimée Peyron会長、Christian Brugerolle国際担当理事らと会談を行いました。
会談では、参加者の自己紹介、池永委員長による当弁護士会及び国際委員会の活動の紹介の後、パリ弁護士会のPeyron会長より、同会の現状に関する説明がありました。パリ弁護士会はBrexitを控え、パリがEUの中心都市として法的にも重要性を増すことを念頭に、会長自らベルリン弁護士会、モスクワ弁護士会、アフリカ諸国の弁護士会を歴訪し、またマクロン大統領の訪中に帯同して北京弁護士会を訪問して、各国弁護士会との共同セミナーの開催や連携に力を入れているとのことでした。
次に、池永委員長が、日本政府及び日弁連の国際仲裁への取組を紹介し、当弁護士会も国際委員会に国際仲裁に関するプロジェクトチームを設置したことなどを説明しました。国際仲裁をテーマに、来年春、東京において両会による共同セミナーを開催することも話し合われました。
その後も弁護士自治、マネーロンダリング対策、民事裁判制度の改革、会員への教育プログラムの提供など、両会に共通の関心事が数多くあることが確認できました。会談は1時間半に及び、今後の連携強化の重要性を実感できる意義深いものとなりました。また、本年11月29日及び30日に予定されているリーガルイヤー記念式典(rentrée solennelle)へご招待もいただきました。
パリ弁護士会の会長室には、マリー・アントワネットが、断頭台に送られる前に、自分の弁護をしてくれた弁護士に弁護費用として贈呈した扇子が飾られていました。日本であれば、博物館でしか見られないような国宝級の歴史的遺品がさりげなく飾られている様子に、パリ弁護士会の歴史を感じることができました。
マリー・アントワネットの扇子 |
パリ弁護士会図書館。古書も多数ある |
弁護士会評議員会会議室 |
正面真中が会長の着席場所 |
会談終了後は、国際担当のStephane de Navacelle弁護士の案内で、弁護士会が入っている裁判所庁舎(弁護士会評議員会会議室、破棄院(最高裁)、パリ控訴院、重罪裁判所)を見学することができました。
パリ司法宮内部の廊下。法服を来た弁護士も |
パリ司法宮(東側入口) |
破棄院(最高裁判所)入口 |
破棄院法廷に続く廊下 |
重罪裁判所入口。建物の中にある |
中への入口の形は断頭台の形=台形となっている |
以上のように、当弁護士会の国際委員会のパリチームを中心に、当弁護士会とパリ弁護士会は、今後の連携を強化していきます。一人でも多くの弁護士が両会の友好関係及びそれに伴う活動に関心を寄せて頂ければ幸いです。