イベントレポート

江東区立第三大島小学校での「弁護士によるいじめ予防授業」実施報告

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更新日:2023年07月24日

子どもの権利に関する委員会では、2023年6月22日に、4~6年生(8クラス)でいじめ予防授業を行いました。

1.江東区立第三大島小学校との関わり

本校は、第二東京弁護士会が行っている「弁護士によるいじめ予防授業」発祥の地です。いじめの予防に関する授業を行いたいと当時の校長先生に直接お願いに上がったところ、快諾していただき、「弁護士によるいじめ予防授業」が始まりました。今では、かなり多くの弁護士会で、いじめ予防授業を行うまでになりました。初期は授業案も固まっておらず、同一学年で2週間続けてやったり、ロールプレイを取り入れたりと、試行錯誤の中での授業でしたが、都度、担任や管理職の先生方にご助言をいただき、徐々に現在の形になっていきました。近年は、毎年、4年生から6年生までの3学年で授業を行わせていただいています。

2.授業の打ち合わせ

6月12日に、授業の事前打ち合わせを、各学年の担任の先生方と担当弁護士で行いました。授業内容のご説明、修正すべき点の確認にとどまらず、クラスの雰囲気、授業でいじめ自殺を扱うことの可否、生徒の当て方、機材の準備等について意見交換を行い、ここで授業の内容を微修正した上で当日に臨みました。

3.当日の授業

筆者が担当した5年生のクラスでは、「いじめられる側も悪いか」「悪いことをした人はいじめられても仕方ないか」という点について、活発な議論がなされました。その後、実際のいじめ自殺事案を使い、いじめがエスカレートしやすいこと、エスカレートしたいじめから降りることは、同調圧力も働き、極めて困難であることなどを確認しました。また、筆者が過去にいじめられている友だちを助けることができなかった経験から、謝ること、許すことの大切さを強調しました。
続いて、人権の大切さをわかりやすく説明し、それを侵害するのがいじめであることを図を書いて説明しました。最後、傍観者の役割について、止めるということができないときにも、あなたの味方だということを伝えることで、いじめられている人に勇気を与えることができる、という話にたどり着くことができました。
4年生、6年生は、それぞれ身近で具体的な事例を用いて、いじめられる側、いじめる側、傍観者の立場について考えました。
総じて、意見も活発に出て、よい授業ができました。

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