出版物・パンフレット等

花水木

西川研一 西川 研一(60期)
●Kenichi Nishikawa

1 自己紹介など

私は、京都出身ですが、2007年に愛知県弁護士会で登録させていただいて以来、大阪弁護士会、第二東京弁護士会とご縁のままに転々として参りました。
大阪時代の2013年に独立し、現在弁護士20数名からなる弁護士法人を運営させていただいております。

2 独立当時に考えたこと

独立のきっかけは、当時弁護団長として無罪判決を勝ち取ったSAVE THE NOON訴訟(最判平成28年6月7日)でした。
このムーブメントをきかけに、クラブ営業をめぐる法改正に関わるお仕事などをいただく中で、自分の名前だけで仕事をしてみたいと思い、独立に踏み切りました。
独立当時に考えたことは主に二つでした。一つは、上記法改正に関わる中で、国会議員の先生や関係者へ働きかけていくためには東京という場所が重要であることを痛感しました。そこで、できるだけ早期に東京に拠点を作りたいと考えました。これは、独立して約1年後、東京で事務所を運営していた同期と合流することで、東京事務所を実現することができました。もう一つは、自分が独立できた理由は、やはり弁護士業界で育てていただいた結果ですから、おこがましくはありますが、何か恩返しをしたいと考えました。とはいえ、当時6年目の自分にできることは限られており、考え至ったのが、インターネット広告を展開することで事務所の経済的基盤を確保し、これからこの業界に入ってきてくれる意欲ある若手の受け皿になる事務所を作ろうということでした。
その後、若手弁護士が憲法的価値を実現するための会務活動や弁護団事件などに伸び伸びと取り組めるような事務所を作っていきたいと考えるようになりました。

3 これからについて

法人化して約7年ですが、当初おぼつかなかった足取りの若手メンバーも(登録時よりは)たくましく成長してくれています。
また、各分野のスペシャリストの先生方に特別顧問としてサポートいただき、更に二弁の中でも温かくご指導いただく中で、少しずつですが事務所が成長している実感があります。司法アクセスの向上にもわずかながら貢献させていただいていると感じます。
他方、インターネット広告を基盤とし憲法的価値を実現するための社会的活動を展開するというモデルの確立は、まだこれからの分野でもあり、難しさも日々感じています。いろいろな意味で社会やこの業界が転換期を迎える中、弁護士それぞれが試行錯誤し新たな可能性を切り拓いていく必要があると思います。
自分たちのモデルの確立もそのチャレンジの一つとして捉え、市民そして弁護士会の理解を得ながらこれを成功させることで、弁護士業界を盛り立てていく一助になりたいと考えています。

4 さいごに

大阪から東京に来て約4年。二弁の先生方にはいつも温かくご指導いただき、見守っていただいており、本当に感謝すると共に、二弁の一員であることを誇りに思います。
この二弁を更に発展させることができるよう、微力ながら力を尽くして参ります。