第二東京弁護士会のご案内

会長あいさつ

第二東京弁護士会会長 菅沼 友子  何年か前から、夏になると「今年は大きな災害がおきませんように。」と祈るようになりました。地球温暖化に起因すると言われる豪雨による浸水、土砂災害などの被害は全国どこで起こってもおかしくありません。当会では本年1月、新潟県、熊本県、兵庫県の3つの弁護士会と「災害対策における共助に関する協定」を締結しました。いずれの弁護士会も地震や豪雨などの大規模自然災害を直接経験し、また、被災者支援の豊富な経験を有しています。災害時における相互協力はもちろん、定期的に会議をもって平時から情報交換等を行い、災害対策の充実・強化をはかっていきたいと思います。

 ロシアのウクライナ侵攻によって始まった戦闘は終結の兆しが見えず、日本でも物価高など様々な影響が出ています。本年7月、市民団体による実行委員会主催で行われた「女性による女性のための相談会」には当会も後援団体として関わり、二十数名の女性会員を相談員として派遣しました。2日間で100件近い相談がよせられましたが、長引くコロナ禍に加え、この間の物価高による深刻な生活苦を背景にした家庭や仕事の問題を訴える声も少なくありませんでした。このように厳しい状況にありながら弁護士の力が届きにくい人たちに対し、弁護士会として、今後も様々な工夫を行って支援を続けていく必要があります。

 裁判手続きに関しては情報技術(IT)活用の動きが急ピッチで進んでいます。本年5月には訴状等のオンライン提出、ウェブ会議による口頭弁論期日の開催等を内容とする改正民事訴訟法が成立しました。刑事裁判についても証拠書類の電子データ化やオンラインによるやりとり、捜査・公判手続におけるビデオリンク方式の導入等の検討が法制審議会で始まりました。労働審判や民事・家事調停、民事執行や倒産手続き等に関しても、インターネットによる申立てや書面の電子化等の検討が進められています。当会としても、ITの活用によって利用者の便宜がはかられるとともに、審理が充実し、適正かつ迅速な紛争解決につながるよう、しっかりと検討・準備し、会員への研修の実施や運用状況の検証、裁判所等の関係機関との協議を行っていきます。同時に、この間の議論の中で指摘されている様々な課題、たとえば、ITの利用が困難な方へのサポートや司法過疎への影響、刑事手続きにおける被疑者・被告人の権利利益の保護との関係等についても、十分に留意し対応していきます。

 引き続き当会の活動についてご理解いただきますよう、よろしくお願いいたします。

2022年(令和4年)8月
第二東京弁護士会会長 菅沼 友子