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山椿

戸田 綾美 Ayami Toda(43期)


筆者近影

弁護士業も長くなると、法改正や新しい判例も度重なり、ちょっと勉強しなくちゃ...と感じるものですね。折しも昨年からリモートワークが増えた中、会員の皆様の間で、自宅でも学べる日弁連研修サイトのeラーニングの受講が静かなトレンドとなっているという噂が...。

いや、トレンドは言い過ぎかも。実は私は昨年まで、日弁連総合研修センターのセンター長を務めておりました。研修サイトの運営にも携わっていたので、ちょっと希望的観測が過ぎたかもしれません。でも、昨年4月には日弁連研修サイトへのアクセスが急増し、つながりにくくなるほどの人気ぶりだったと聞いています。

日弁連では、総合研修センターが、会員向けの研修の運営をしています。日弁連研修には、二弁の先生も熱心に関わってこられ、以前には早稲田祐美子先生が研修センター長を務められました。これが2013年に改組され、研修委員会とともに現在の総合研修センターが発足しました。私は2017年度からセンター長を務めましたが、センターが運営する研修サイトの講座は年々充実し、現在、会員は400を超えるeラーニングを常時オンラインで見られます。

また、e ラーニングは、2016年に研修無料化が実現し、今や無料で見放題なのです。

研修の講師陣もその道の第一人者が多く、委員会が推薦した講師も多数登場されます。

2020年施行の改正民法についての講座では、法改正の議論に関与された先生方などが講義され、分かりやすい解説とともに、議論の焦点について熱く語ってくださいました。市民に使いやすい民事法の改正のために、こうした熱い議論があったと知り、講義を拝聴していた自分も、遅ればせながら感謝の気持ちで胸熱になりました。

そのほかにも、民事事件、家事事件、刑事事件の研修など、多くの二弁の先生方が講師として活躍しています。

刑事事件の捜査弁護の基礎講座では、二弁の神山啓史先生が被疑者を演じられ、接見室で無理難題を繰り出す場面に講師陣が応える、ユーモアたっぷりで分かりやすい動画が評判です。

こうした研修の企画には、委員会からの提案やご協力をいただくことも多くあります。どの企画も素晴らしいですが、委員の先生方は研修で伝えたいことがどっさりあるので、熱意のあまり、研修時間が長くなるのが悩みでした。3時間半の講座の企画などが出てくると、これは見る方も辛いかな、と研修センターから短縮を提案しますが、そう簡単に縮まらないので双方が四苦八苦...。最近では長くて1時間半位を目途に作られ、忙しい若手会員のために、30分のコンパクトな基礎講座もたくさん用意されています。

いつでもお家で気軽に見られるeラーニング、ご飯が炊けるのを待ちながらでも、スクワット運動をしながらでも、ご覧になれます。会員の皆様、よかったらぜひ研修サイトをのぞいてみてくださいね。